こんばんは
毎年セレクトしているGloverallですが、
今年はいつもとちょっと違うところがあります!!
正直、
今回はそのちょっとした違いにこだわりました。
「920/C」と「920/CT」がございます!!
同様に「2147/C」と「2147/CT」も。
昨年までは「C」のみをセレクトしておりましたが、
今季からボディのカラーによっては「CT」のセレクトを始めました。
この2つの違いは、単純に裏地のチェック柄です。
「C」はGloverallのクラシックなチェック、
「CT」は同じチェックでもスコットランドのタータンチェック。
この前はスコットランドが独立をする、しないの問題もありましたが、
もはやイギリスで生まれたと言っていいダッフルコート。
さらに未だにイギリス製にこだわるGloverallだからこそ、
タータンチェックを使ったアイテムに意味があるのかと思います。
スコットランドにおけるタータンチェックは単なる柄でなく、
日本で言えば家紋もようなもので伝統文化です。
柄の一つ一つに歴史があり、そして意味があります。
もちろん名前もしっかり付けられていて、
身分により色や色数が制限され、身分が高くなればばるほど色数は増し柄は複雑に。
などなど色々ルールみたいのがあります。
例えばタータンの中でもよく見かける、
「Stewart Royal(ロイヤルスチュワート)」
いわゆる赤タータン。
今はエリザベス二世が個人で所有しているタータンで、
家臣たちはこのタータンを身につけます。
こんな風に制服に採用して、女王への忠誠心を示している。
さらに遡れば元々はスチュワート家というスコットランド王朝の柄で、
ジョージ5世によって一族のタータンとして採用されて今に至ります。
イギリスとスコットランドを象徴する柄であり、
王室が愛用してきた柄はお好きな方にはたまらないのではないでしょうか。
「Black Watch(ブラックウォッチ)」
これもタータンを代表する柄の一つ。
意味は黒い時計ではなく、黒い監視兵です。
簡単に言えば軍用タータン。
そして戦争の影響で一時期、使用が禁止されたタータンの中で、
このブラックウォッチのみ禁止の対象外となり当時からずっと使われている柄。
歴史自体は古いタータンですが、
禁止されていた時期の影響で今あるほとんどが1800年以降に新しく生み出されたのもの。
このブラックウォッチを元に多くの柄が作り出されたので、
今のタータンの元祖と言っても良いかも知れません。
ちなみに最古のタータンはブキャナンと言われています。
「Gordon(ゴードン)」
これがまさにブラックウォッチを元に作られた柄です。
ブラックウォッチにイエローのラインがプラスされました。
これも軍用として使われているんですが、今回のは白地ベースがポイントです。
このタータンは正確にはドレスゴードン。
白が入ったものは正装用や一族の奥さんが好んで愛用していた色合いになります。
また軍用とは違った意味をもつタータンです。
ちなみに、
ここら辺も列記としたタータンチェック。
ただ上記のような一族を示すような昔からの柄は「クランタータン」と呼ばれ、
企業が作った柄は「ハウスタータン」と呼ばれしっかりと区別されています。
歴史的にはいろいろあったイギリスとスコットランド。
クランタータンはスコットランドの伝統であり、誇りでもある、
これがGloverallに使われているところがやはり最大の魅力かと。
いかがでしょうか。
使っているタータンの意味を知るだけで、さらに深く感じるGloverallのこだわり。
色のチョイスに迷ったら見えない裏地の色で選んでしまうのも面白い。
そんな風に決めて頂いても全く問題ありません。
また、既にお持ちになられている方には
ちょっとしたウンチクとして更に愛着が湧いて頂ければ幸いです。
せっかく長い時間を一緒に過ごすアイテムだからこそ、
こういった意味を知っていた方がよりその服の事を好きになるのも事実かと思いますし、
着こなしや合わせるアイテムのヒントにもなるのではないでしょうか。
また一つ違った目線で、
注目されてみて下さい。