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イギリスについて

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こんばんは

ブリティッシュスタイルがトレンドの一つにもあがっている今日、

そして、

全ての紳士服のルーツとも言われているイギリス。

アメトラの代名詞的なアイテムである

ブレザーやレジメンタル柄もイギリスが原点。

もっと広くで言えばフェアアイル柄や、

有名どころだとタータンチェックもそう。

と言いますか、チェックは全てと言っても過言ではありません。

トレンチコート、カーディガンもそうでした。

でも、

色々とルーツがあるとか、伝統があるとか言われてるけど、結局何がすごいの???

これからご紹介させて頂くのは、

そんな「イギリスの歴史の凄さ」をざっくりと紐解いたお話。

それを語る上では絶対に外す事の出来ない、

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「サヴィルロウ」

イギリスはロンドンにある世界で唯一ともいえる

紳士服の聖地。

ここがあるからイギリスが凄い。

今では30以上のテーラーが存在し、

その中にはもちろん英国王室御用達のロイヤルワラントを持つものも。

約200年の歴史があり、

今だにこの聖地の仕立てを求めて世界各国のオシャレさんや富裕層が集まってきています。

また、近くにアメリカのアバクロができるというだけで、

サヴィルロウに合わないと問題になったりもしたくらいです。

日本の背広の語源もサヴィルロウがなまってできた言葉であることはご存知でしょうか。

それだけでなく

世界中の王室からも御用達を受けていることも忘れてはいけないところ。

それが、

どんな言葉よりもクオリティの証明になりますよね。

あのトムフォードもこう言っています。

「20世紀のメンズウェアのスタンダードは常にサヴィルロウによって作られてきた。

サヴィルロウによるイングリッシュスタイルは、現代における世界のウェルドレス・マンの国際的指標となっている。

私が自らのブランドを作っていなかったら、すべてのワードローブはサヴィルロウ製になるだろう」

いまや、

パリやニューヨークがファッションの最先端かもしれません。

しかしながら、

サヴィルロウが持つ歴史や伝統が色褪せることは決してありません。

そんな素晴らしいテーラーが英国にはあり、

それを着こなす、今の言葉で言えば

カリスマファッショニスタ

が居ました。

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サヴィルロウの老舗テーラーである、Henry Poole & Coの創業が1806年。

それと同時代に生きたジョージブランメル。

彼がブリティッシュスタイルを作り上げ、

彼こそがブリティッシュスタイル。

英国ファッションを突き詰めていくと必ず彼にたどり着きます。

つまりそれは、ファッションを突き詰めると、ジョージブランメルにたどり着くという事。

彼は貴族では無かったのですが、

そのファッションセンスだけで国王に気に入られ、

これまでのスタイルの価値観を変えるほどの影響力を持ちました。

一般的であった、フランス的な装飾の多い服装を嫌い、

洗練されたシンプルなスタイルを提案。(ちなみに彼は小物使いが上手でした)

ここがまさに洋服の始まり。

その後、ヨーロッパ全体が彼のスタイルに注目するようになり

あの皇帝ナポレオンよりブランメルになりたいとも言われるほどでした。

ブランメルの提案するシンプルスタイルが、

現在、世界中で着られている洋服の原型を作ったと言っても過言ではないはずです。

そんなブランメルというカリスマが生きた時代に、

サヴィルロウという場所が生まれるという

まさに運命のような巡り合わせ。

そんな環境だからこそイギリス発祥のモノが多くあるのではないでしょうか。



その後にも、

現代の着こなしのルーツを数多く作り出したファッションアイコンが誕生します。

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エドワード7世。

時代の呼び名ともなっているエドワーディアンは彼の事。

ルックスからは想像しがたいですが、

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50年代始めにはテディボーイルックとして取り入れられ、

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モッズのヒントになったとも言われています。

そしてラバーソールを考案したのも7世。

彼には101人の愛人が居たと言われ、

お忍びで遊びにいく際に足音がしないようにと、生まれたんだとか。

そのラバーソールは80年代のパンクスたちがこぞって履いてましたね。

そして皆さんも何気なくされているであろう、

ジャケットの一番下にあるボタンを留めないのも、始まりはエドワード7世です。

食べ過ぎで苦しくなることが多かったので一番下のボタンをハズしていたのがルーツ。

パンツの裾をロールアップする行為も、彼。

イギリスに雨が多くなければ、この様なディティールも無かったかもしれません。

当時邪道であったパンツの折り目も、あえて入れたのも彼。

かなりのカリスマですね。

長くなってしまうので、本当はここらで終わらせたいのですが、

イギリスファッションを語る上で、

エドワード7世を出しといて彼を出さないのは失礼ですのでもう少し、、

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ウィンザーノットでかの有名な、ウィンザー公。

カリスマ、エドワード7世の孫です。

しっかりとそのファッションセンスは受け継がれており、

自由で大胆な着こなしをすることで、当時ではタブーとされていましたが

現代では当たり前のことを数多く生み出しました。

当時は部屋着の様なもので、

ファッションアイテムとして認められていなかったセーター、

これをリアルクローズにしたはウィンザー公です。

カントリー寄りの素材であるスウェード靴をスーツに合わせたのも彼。

ハズシですね。

女性の色と考えられていた赤をネクタイで取り入れたのも彼。

彼がいなければ我々は赤い服を身につける事が出来なかったのでしょうか?

そして言わずもがな、アメリカファッションにも多大な影響を与えており、

グレンチェックをアメリカで流行らせたのも彼ですし、

ラルフローレン氏も若い時にスタイリングをお手本としていたそうなので、

これはウィンザー公すごいとしか言いようがありません。



以上が、

イギリスのルーツ、そして紳士服を語る上で外せないであろう3人をざっくりご紹介させて頂きました。

現在のファッションシーンは国や地域で分けられるようなモノではないですが、

この3人が今日の紳士服を形に導いたことは紛れもない事実だと思います。

もちろん、それを支えるサヴィルロウが有ってこその

イギリスファッションの歴史なんだと思います。

重んじる伝統を自らで崩し、また新たな伝統を作り上げていく。

彼らに共通するのは、基本を知っているからこそ出来た事、

そして、ユーモア溢れる着こなしを楽しんだ人物という事。

現在のファッションカリスマと言うべき、

ニックウースターのスタイルもその様にうたわれています。

基本を知って、自由に着こなす。

これが究極の洋服の楽しみ方なのかもしれませんね。





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