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トリッカーズについて

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こんばんは

CHURCH'S

Crockett&Jones

Edward Green

J.M. Weston

John Lobb

いい靴は沢山あります。

価格帯も多少の違いはございますが、

どちらも由緒正しい老舗のシューズメーカー。

ALDENはちょっと例外にして、

数あるメーカーの中から

SOTA JAPANでは長い間Tricker'sをセレクトしておりますが

そこにもしっかり理由がございます。

まず当店で販売しているのは紳士服ではございませんので、

カントリーブーツ(ブローグブーツ)が有名なTricker'sが

カジュアルなセレクトにしっくりくると考えています。

またジャケパンスタイルや、セットアップ、

ファッションの着こなしの幅が広がった今日ならば、

フォーマルな着こなしのハズシとしても十分。

そして更に、

上記のブランドの中でも一番歴史の長い、

1829年創業の伝統に裏付けされた高い品質は間違いありません。

また個人的に、

今では当たり前に聞きますが、

当時アメリカで発明されたグッドイヤー・ウェルト製法をどこよりも早く取り入れたと言われる

アンテナの高さも気に入っています。

そして、

「別注」

トレンドやお店の考え方などを直に反映させる事が出来るので、

小さいお店の為、数やバリエーションなどは多くないですが、

SOTA JAPANでも特に力を注いでいます。

本日は、

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そんな「Tricker'sについて」のブログ。

工場を構えるのはノーザンプトン。

靴好きな方なら一度は聞いた事ありであろう名前、

言わずと知れたイギリスが世界に誇る靴の街です。



靴の街としての歴史は古く、

1640年のイギリス市民戦争時にイギリス中の革職人がノーザンプトンに集められ、

戦争後も靴職人たちはその地に残り現在に至っています。

また、綺麗な水やナメシに必要な材料が豊富にある為

革の製造も手掛けられています。

職人、素材、環境とすべてが揃っていて、

まるで靴を作る為にあるような街。

他にも、

CHURCH'SやCrockett&Jonesなどの有名ブランドの工場が沢山あり、

靴を生産するに適当な街である事がお分かり頂けるかと思います。

その中でも最も長い創業年数を誇るTricker'sは、

今現在もハンドメイド、ベンチメイドという

創業当時と変わらない精神を受け継いでいるのはとても素晴らしい事ですね。

しかしそこに慢心する事なく、

最先端技術やコラボレーションなどを積極的に取り入れ成長してきました。

先程もご紹介させて頂いた通り、他のシューメイカーよりも早く

当時アメリカで発明された最先端技術のグッドイヤー・ウェルト製法を取り入れ、

高品質な靴を安定的に生産する事を実現し、

今やグッドイヤー・ウェルト製法を採用している代表的なブランドとなっています。

ちなみに、

トムブラウンのシューズもTricker'sが手掛けていたというのは有名な話ですよね。

アメリカにもシューメーカーがたくさんあるのにその中からあえて

イギリスのメーカーに製作を依頼するって言うのは

それだけTricker'sが世界的に見ても信頼と価値を認められてるという事。

またこの製法がTricker'sが一生物となる理由の1つとなるので

ちょろっと説明させていただきます。

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特徴としましては、構造的に丈夫で

壊れにくい。

内蔵されたコルクが緩衝材となるため、長時間歩いても

疲れにくい。

履き始めは固いですが、だんだんと上記のコルクが沈み込み、

使用者の足の形に変形するため、独特の

フィット感がある。

縫い目のある製法としては、

水が浸入しにくい。

シューズとしては比較的値段は高いですが、ソール交換が他の製法と比べ簡単ですので

長く履ける。

つまり、

元々丈夫な作りな上にソールの交換が出来ちゃうので、

ソールを別の種類のものに替えていただければ

なんと履き慣れた履き心地はそのまま、

全く別の表情になり、

新たな靴としてフレッシュな気持ちで履いて頂けます。

むしろ

新しい靴を買うより全然安いのでコストパフォーマンスはとっても高いです。

ソールも

レザー、ダイナイト、コマンド、クレープ、ビブラム、

などなど、贅沢なバリエーションの中から自由にお選びいただけます。

価格は15000円前後で期間は2カ月ぐらい。

選び方も見た目だったり、機能性だったりとポイントよって変わってきますので、

ご参考までに軽く紹介させて頂きます。

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・レザーソール

定番中の定番、最もオーソドックスなソールです。

カントリーブーツなどに通常使われております。

このソールは雨の日等やや滑りやすいですが、

履いていってソールの表面が削れてくれば滑りにくくなっていきます。

以前の別注モデルにも採用していました。

あと個人的には、

レザーソールが地面を蹴る時に奏でるあの音が何よりたまりません。

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・ダイナイトソール

ソールの表面に滑り止めの役目を果たす丸い突起があしらわれたラバー製のソール。

トリッカーズのみならず多くの英国靴ブランドで採用されていますね。

ラバーながら非常に硬い素材ですので、減りも遅く耐久性にも優れています。

カラーバリエーションも豊富で、

今までとは違った色の組み合わせも楽しめます。

こちらは現在SOTA JAPANで取り扱っているシューズに使われています。

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・コマンドソール

みたまんまゴツい、無骨なスタイルにマッチしそうな雰囲気。

それもそのはず、軍隊でも採用されいている重厚なラバー製ソールです。

デニムやワークパンツなどのカジュアルウェアとの相性がとても良さそうですね。

こちらも非常に硬いラバーですので、減りも遅く耐久性にも優れています。

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・クレープソール

天然ゴムを使用し、軽さと高い衝撃吸収性で人気。

クレープソールのベージュカラーが見た目に軽さを出してくれます。

トリッカーズではかなり珍しいスタイルですので、人目を引くことも間違いないソールです。

カジュアルな雰囲気をプラスしているので、

雰囲気的にも適度な抜け感をプラスしてくれます。

そういった点がコーディネートに落とし込み易く、

SOTA JAPAN別注で多く用いています。

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・ビブラムソール

軽さと柔らかいクッション性が魅力のラバーソール。

ダイナイトソールやコマンドソールと比較すると、

格段にソフトでまるでスニーカーのように軽快な履き心地が味わえます。

さらにラバーソールならではの滑りにくく街歩きにも非常に適したソールです。



ご紹介させて頂くソールの種類は以上になりますが、

この上に更にカラーバリエーションもあればそれは選び放題。

品質も見事なものですが、

こういった消費者を飽きさせない工夫も、

長い歴史の中、多くの人々に愛され続ける理由の一つなのではないでしょうか。

クラフトマンシップを大切にしながらも、

常にファッションシーンの動きを先見した姿勢には

SOTA JAPANにも通ずる所があります。なんて事は恐れ多くて言えませんが、

ブランドの姿勢として尊敬と共感を覚えます。

またこの先にもずっと、

もしかしたら孫の孫の代まで、

由緒正しいシューズメーカーとして我々の足下を飾ってくれる気がしますね。

一つのブログ記事では語りきれない

魅力と歴史がまだまだTricker'sには盛りだくさんですが、

伝えたいと思った部分をSOTA JAPANなりに簡単にまとめさせて頂きました。

そして、

ファッションなら言葉では語りきれない部分も大切です。

あとは、お客様が手に取って履いていただくのが一番かと思います。

ちょっとだけ、Tricker'sに興味を持って頂けましたでしょうか?

もし選ぶ際には、一生のパートナーになり得る物なので

慎重かつ大胆に攻めてみて下さい。

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ちなみに

ノーザンプトンは故ダイアナ元妃の出身地で、

ダイアナ妃がトリッカーズのルームシューズをチャールズ皇太子に薦め

その靴を大変気に入った事が理由で

トリッカーズは英国王室御用達の称号を授かっています。


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